くるくるとしたカール毛が特徴的なトイプードルは、その愛らしい外見を維持するためもトリミングが不可欠な犬種です。
この記事では、なぜトイプードルにトリミングが必要なのか、そして理想的な頻度について詳しく説明します。
自宅でのケア方法についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事の特別監修者 – 犬のトリミング専門家
ゆい
スピードトリミングを東京のトリミングサロンで学ぶ。
豆腐マイスターをはじめとする大豆食品関連の資格も多数保有。
愛犬の負担をかけずに可愛く仕上げるカット方法を勉強し、2023年にはハッピーグルーミングコンテストのクイック部門に出場。
保有資格
・公益社団法人愛玩動物飼養管理士2級
・社団法人ジャパンケンネルクラブC級トリマーライセンス
・社団法人ジャパンケンネルクラブC級ハンドラーライセンス
目次
トイプードルにトリミングが必要な理由
トイプードルにトリミングが必要な理由について解説します。
1.毛が伸びるとケガの原因になる
毛が過度に伸びてしまうとケガのリスクが高くなります。
たとえば、足の裏の毛が長くなると、床で滑りやすくなり、けがの原因となる可能性があります。
また、顔周りの毛が伸びると、視界を妨げたり、目に毛が入って眼球を損傷したりする可能性があります。
したがって、トイプードルは定期的なトリミングを行い、毛を適切な長さに保つことが重要です。
2.抜け毛が自然に抜け落ちないので毛玉になりやすい
トイプードルの毛はカールしており、自然に抜け落ちないためトリミングが不可欠です。
毛玉が発生すると、皮膚の通気性が悪くなったり、ダニやノミが寄生しやすくなってしまったりするので、皮膚トラブルの原因となる可能性があります。
一定の頻度でトリミングを行い、適切に処理することで毛玉の形成を予防できます。
3.かわいい見た目をキープする
トイプードルの毛は伸び続けて止まらないため、かわいらしい外見を維持するためにもこまめな手入れが必要です。
さらに、カールの度合いは個体差がありますが、毛がクルクルと巻いているため、わずかな伸びでもボリュームが増してしまいます。
そのため、美しい見た目をキープするためには定期的なトリミングが必要です。
トイプードルのトリミングの頻度
個体差はありますが、一般的にトイプードルの毛は1ヶ月に約1〜1.5センチほど伸びると言われており、月に1回のトリミングが推奨されています。
トイプードルは「抜け毛が少ない犬種」とされていますが、完全に抜け毛がないわけではなく、カールした被毛に抜けた毛がたまることがあるため、定期的な手入れが不可欠です。
この犬種を家族に迎える飼い主は、毛を定期的に整えないといけないことを理解しておく必要があります。
カットスタイルによってトリミングの間隔が変わる
トイプードルのトリミング間隔は、選択したカットスタイルによって調整できます。
例えば、”サマーカット”のような短いカットスタイルでは、毛が伸びるまでに時間がかかるため、トリミングの頻度を減らすことができ、経済的です。
一方で、「ティディベアカット」や「マッシュカット」などのかわいらしいカットスタイルは、顔まわりや足回りの毛が長く残るため、頻繁なトリミングが必要となります。
トリミングの頻度を減らしたい場合には、短いカットスタイルを選択することをおすすめします。
ただし、冬に毛を短くカットする場合、愛犬が寒さを感じる可能性があるため、室内外を問わず適切な温度管理が大切です。
サロンでのトリミングはワクチン接種後から可能
トイプードルのトリミングは、自宅で行う方法と専門サロンに頼る方法の2つがあります。
毛が目に入らない程度に整えるくらいであれば自宅でのセルフカットも可能ですが、全身のトリミングは専門サロンに任せるのがおすすめです。
ただし、サロンに愛犬を連れていくにはワクチン接種が済んでいる必要があります。
一般的にワクチン接種が済んだ後(生後3〜6か月ごろ)からサロンに行くことができます。
ワクチン接種が必要な理由としては、サロンには多くの飼い犬が訪れるため、常に病原菌が潜んでいる可能性が考えられるからです。
このため、病原菌からの感染を防ぐためにワクチン接種が不可欠となります。
新生児の子犬は病気に対する免疫を持っておらず、ワクチン接種も受けていないケースが多いため、サロンに連れて行くのは危険です。
また、サロン側としても、ワクチン接種が完了していない飼い犬の受け入れはできません。
トイプードルのトリミング頻度が変わる!自宅でのお手入れ方法
トイプードルのトリミング頻度は、飼い主が自宅でどの程度のお手入れを行うかによって変わります。
トリミングは費用がかかるため、頻度をできるだけ減らしたいと考える飼い主も多いでしょう。
ここからは、飼い主さんが自宅で行えるお手入れ方法について説明します。
毎日ブラッシングを行う
毎日、ていねいにブラッシングを行うことで毛玉の発生を予防し、トリミングの頻度を減らすことができます。
ブラッシングを行う際には、グルーミングスプレーなどを用いることがおすすめです。毛の滑りがよくなり、ふんわりとした仕上がりになります。
ソフトタイプのブラシを使用し、背中や首、お尻周りをブラッシングして毛の絡まりや毛玉を解きほぐし、抜け毛やホコリを取り除きます。顔や耳周りもていねいにブラッシングし、最後にコームを使用して仕上げます。
ブラッシングを嫌がる場合は、徐々に慣れさせるために獣毛ブラシを使用するのもおすすめです。
2週間に1回程度でシャンプーを行う
2週間に1回程度の頻度でシャンプーを行い、愛犬の毛を清潔に保つことでトリミングの頻度を減らすことができます。
シャンプーからブラッシングまでのステップを定期的に行えば、毛玉の発生を抑えることができるので、トリミングの間隔をあけながらも愛犬の美しい見た目を維持できます。
ただし、頻繁すぎるシャンプーは皮膚や被毛に悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
ペットサロンでの依頼の仕方
トイプードルは毛量が多いため、さまざまなカットスタイルを試すことができますが、サロンへ行った際にカットのリクエスト方法に戸惑うこともあるでしょう。
「可愛くお願いします」といった一般的なリクエストでは、トリマーに具体的なイメージが伝わりにくく、仕上がりにズレが生じる可能性もあります。
したがって、具体的なカットスタイルがある場合には写真などを持参すると、イメージを明確に伝えることができます。
前回のトリミングと同じスタイルを希望している場合でも、前回のトリミングで使用した写真を持参すると、正確なリクエストができるため便利です。
サロン側にはカルテがあるかもしれませんが、イメージする写真を持参することで飼い主さんの希望通りの仕上がりを確実に再現してもらうことができます。
まとめ
トイプードルのくるくるとしたカール毛は、抜け毛や汚れが蓄積しやすく、毛玉の発生を促すため、定期的なトリミングが不可欠です。
理想的な頻度は月に1回のトリミングですが、毛を比較的短く刈るスタイルにしたり、普段のケアを丁寧に行うことで、トリミングの頻度を減らすことができます。
愛犬の魅力的な外見と健康を維持するために、日々のお手入れを怠らず、適切なタイミングでトリミングを受けさせることが大切です。