チワワは小さな体と大きなウルウルした瞳が非常に可愛らしい犬種です。ふわふわした毛が特徴ですが、抜け毛が増える時期にはスッキリさせたいと考えることもあるでしょう。
チワワは一般的にトリミングが不要だと言われていますが、本当に不要なのでしょうか。
この記事では、チワワのトリミングについて詳しく解説していきます。
この記事の特別監修者 – 犬のトリミング専門家
ゆい
スピードトリミングを東京のトリミングサロンで学ぶ。
豆腐マイスターをはじめとする大豆食品関連の資格も多数保有。
愛犬の負担をかけずに可愛く仕上げるカット方法を勉強し、2023年にはハッピーグルーミングコンテストのクイック部門に出場。
保有資格
・公益社団法人愛玩動物飼養管理士2級
・社団法人ジャパンケンネルクラブC級トリマーライセンス
・社団法人ジャパンケンネルクラブC級ハンドラーライセンス
目次
チワワにトリミングは不要?
チワワの被毛は、ロングコートとスムースコートという2種類に分かれています。
この被毛は「ダブルコート」と呼ばれており、他の被毛と比べて抜け毛が多い傾向がありますが、ある一定の長さ以上には伸びません。
チワワは基本的にはカットが必要のない犬種ですが、ロングコートのチワワはスムースコートの仲間よりも毛が長いため、足周りやお尻周りの毛の手入れが必要です。
毛質や毛の量、伸び方は個体によって異なります。毛玉やもつれ、地面に毛が付くケースもありますので、愛犬の様子を見ながら定期的なカットを検討すると良いでしょう。
また、チワワは涙やけしやすい傾向があります。そのため、目からの涙が毛に触れないように手入れを行うことも大切です。
チワワのトリミングをするメリット
チワワのトリミングを行うメリットについて解説します。
トリミングをすると熱がこもりにくい
毛量が多い犬は被毛の下に熱がこもり、体温が上昇しやすくなります。
被毛を全体的に減らすことで通気性を良くし、体温の上昇を抑えることができるので、熱中症などのリスクを軽減できます。
ブラッシングが楽になる
チワワの毛は細かく絡まりやすい性質があるので、ブラッシングが苦手な子もいます。被毛を短くすることにより、絡みつきにくくなり、ブラッシングしやすくなるでしょう。
蒸れや汚れが原因の皮膚病になりにくくなる
毛量の多い犬は、蒸れや汚れが原因で皮膚トラブルを起こしやすい傾向があります。被毛を短くすることで蒸れを軽減でき、シャンプーやケアも簡単に行うことができるようになります。
チワワのトリミングをするデメリット
チワワのトリミングをするのには、いくつかのデメリットもあります。
紫外線や乾燥の刺激が直接皮膚に届きやすくなる
被毛が少なくなることで、紫外線や乾燥、エアコンの冷風などの刺激を肌に直接受けやすくなります。それによって皮膚炎などの肌トラブルにつながる可能性があるので注意が必要です。
脱毛や毛が伸びなくなるケースもある
カットの際にバリカンなどの刃が皮膚に当たると、毛根が刺激を受け、毛質が変化する可能性があります。特に高齢の場合、毛周期が若い頃とは異なるため、一度カットした毛が再生しづらいこともあります。
全身カットを希望される場合は事前にトリマーとよく相談してみましょう。
チワワのトリミングの頻度と一般的な費用相場とは?
チワワのトリミングの頻度と一般的な費用相場について説明していきます。
チワワのトリミングの頻度
チワワはトリミングが必要のない犬種だと言われており、足先周りを整える程度で全体のカットが不要であることが多いため、トリミングの頻度としては、月に一度程度、シャンプーと合わせて行うのがおすすめです。
チワワのトリミングの費用相場
トリミング費用は地域やトリミングサロン、動物病院によって異なり、ロングコートチワワのトリミングの相場は一般的に5,000円〜です。
スムースコートとロングコートでシャンプーコースの料金に差異があることも多いので留意しましょう。例えば、スムースコートのシャンプーコースは3,600円〜、ロングコートの場合は4,000円〜が一般的な相場です。
一部のサロンではシャンプーコースにトリミングが含まれている場合もあります。
さらに、オプションとして毛玉の除去、部分カット、足裏のカット、肛門腺の絞り、耳の掃除などを追加することもできます。
かかる時間はシャンプーコースだけで約1時間〜1時間半程度かかります。カットを含む場合には、2〜3時間程度かかることが一般的です。
トリミングサロンによってコースやメニューが異なるため、事前にサロンのウェブサイトや問い合わせで確認してみると良いでしょう。
チワワのトリミングスタイル例
チワワのトリミングには、スタンダードからデザイン性の高いものまで、さまざまなスタイルがあります。ここでは一例をご紹介します。
柴犬風カット
耳、頬、胸元などの毛を全体的に短くカットすることで、柴犬のような凛々しい表情を演出できます。
このカットスタイルは被毛を短くカットして風通しを向上させるもので、体温を調整する上では効果があります。
しかし、皮膚が露出することで紫外線や強い日差しが直接皮膚に当たる可能性があるため、紫外線の影響や皮膚温度の上昇に対する注意が必要です。
桃尻カット
全身のカットを希望しない場合でも特定の部分を短くカットするスタイルとして「桃尻カット」があります。汚れやすいお尻周りだけを短くカットするスタイルです。
歩くときにプリプリとしたお尻が可愛らしい印象を与えます。
ミッキーマウス風カット
耳の飾り毛、顔、および胸元の毛を丸く整え、ミッキーマウスのような可愛らしい見た目を作り出すカットです。特に女の子の場合、このスタイルにリボンを付けてミニーマウス風に仕上げることができます。
このスタイルにかわいい服を組み合わせれば、かわいらしい見た目を楽しむことができるでしょう。
ライオンカット
胸や首周りの毛を整え、コームでフワフワに仕上げてライオンのような見た目にするカットです。
勇ましく可愛らしい見た目にできますが、胴の毛を短くすることによって以下のようなリスクがあるので注意しなければいけません。
- ケガ
- 寄生虫トラブル
- 紫外線による皮膚炎
- 寒さ
- 熱中症
そのため、胴の毛をカットした場合には、愛犬に服を着せたり外出する時間帯を選んだりするなど、飼い主さんが適切な対策を講じることが大切です。
トリミングの依頼を失敗しないオーダー方法は?
希望するトリミングのイメージがしっかり伝わっていないと、飼い主さんが望む仕上がりにはなりません。
希望のカットスタイルがある場合には、イメージする画像や写真といった視覚情報を持参してトリマーに見せるのが良いでしょう。これにより、具体的なスタイルのイメージを伝えやすくなります。
特に具体的なイメージがない場合には、トリマーさんにアドバイスを求めても良いかもしれません。
毛質や顔立ちによって、それぞれ似合うカットスタイルが異なります。トリマーに相談し、愛犬に適したカットスタイルを提案してもらうのがおすすめです。
さらに、気になるサロンを見つけたら、そのサロンのホームページなどで過去に行ったカット例を眺めてみるのもよいでしょう。
まとめ
基本的にはチワワはトリミング不要の犬種だと言われています。しかし、トリミングを行うことで得られるメリットも多いので、成犬になったら挑戦してみるのもおすすめです。
基本的にトリミングは不要ですが、グルーミングは行う必要があります。定期的にケアを行うことは、愛犬の健康を守ることに繋がります。
チワワのトリミングで気になるカットスタイルがあれば、まずはプロのトリマーに相談してみましょう。
愛犬に合ったスタイルを提案してもらえたり、かわいらしさを引き立てるアドバイスがもらえたりできるはずですよ。
チワワの魅力を最大限に引き出すカットスタイルを一緒に楽しみましょう。